撤収の達人
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設営はいいんですよね“ままごと”のようで。「♪ここにテント、ここがキッチン」なんて言いながら皆で楽しくできるものです。ところが撤収となるとそうはいかない。キャンプで一番嫌われる作業でしょう。もう楽しみは終って後は車に積み込み帰るだけ。こんなことが楽しいはずがない。テントやタープもただ丸めて収納ケースに押し込み「チャック締まらねーぞ!」なんて言って、次の機会までそのままにしている人も多いはず。でもそういう扱いをしていると傷みも早いし、設営しようと思ったら大変なことになっていた、ということにもなりかねない。収納はとても大切な作業なんです。

──なんてね。お前が言うな?その通り、8月の雨のキャンプの後ずっと、ベランダ(バルコニーであるものか)に丸めたまま放っておいたのは私です。今日片付けましたよ。水が冷たくなる前にやらないとね。あまり汚れてなかったとはいえ、自宅で洗って干してたたむというのは大変です。面倒でもやっぱりキャンプ場で片付けるべきですね。ということで、ついでだからここで正しいテントのたたみ方でも紹介しましょうか?一度覚えてしまえば作業も楽で、時間も大幅に短縮できる合理的な方法です。これ、初心者用永久保存版ですよ。



たたみ方の前段階としてする作業もあります。撤収作業は大きく分けるとこの4ステップ。説明写真はベーシックタイプのドームテント(上の写真と同タイプ)です。

1. テント内を掃除する
2. テントの底面を乾かす
3. 分解する(フレームを外し、テントをたたむ)
4. ケースに収納する


ステップ1:テント内の掃除
b0066893_19564742.jpgテント内に入った土や石、樹皮等をそのままにしてたたむとテントを傷付ける場合があります。ほうきを使って掃き出してもいいですが、ステップ2も兼ねてテントをひっくり返す方が簡単です。まず荷物を運び出したら(入ったままやろうとする人がよくいる)、フライを外してドアを大きく開きます。そしてドア方向に倒して揺らせば、ゴミはドアから外に出て行きます。

ステップ2:底面の乾燥
地面からの湿気でテントの底面は濡れていますから、乾かしてから収納しましょう。晴れていればテントをひっくり返しておくだけですぐに乾きます。風の強い日は飛ばされないようにぺグで止めておきましょう。

ステップ3:分解
いよいよフレームを外してテントをたたみます。正しいたたみ方と偉そうなことを言っても梱包されてきた状態に戻すということだけなんですが、そんなもの覚えていないですよね。私はコールマンで教わったんですが、さすがに自分で作っているだけあってこれが理にかなっています。まあ考えてみればそのたたみ方のサイズに収納ケースが作ってあるんだから、当たり前と言えば当たり前なんですけどね。これを全部書くと長くなるので、ここではポイントだけをいくつか書き出しましょう。

A. フレームは押して抜く。端から折らない
B. どんな形状のものも収納ケースの横幅に合わせた長方形にする
C. たたむ時の折りはなるべく少なく
D. 弱い素材が表面に出ないように強い素材で包むようにする
E. 空気の抜け道を確保しておく


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Aはフレーム(ポール)に付いての注意。ピンを外すと左の写真の状態になります。この時フレームを引いて抜こうとしがちですが、そうすると継ぎ目が外れてしまうので押しながらスリーブを通します。これは設営の時も同じです。この作業は周囲の人・物に注意してください。そして折る時は、写真のように端から折らないでください。中のゴムの張力が均等にならないので、劣化すると切れる場合があります。中央で折ってまたその中央で折って……これを繰り返して折りたたむようにしてください。

B・C・Dは関連性があることです。フライは真二つに折って台形状態にしたもの。本体は地面に置いた状態。これが収納ケース幅の4倍サイズ。これを同方向に2回折れば収納ケースの幅になるはずです。テントのインナーは素材が弱いので強いフロアシートの中に包むようにします。そして端を少しずらしてふたつに折ったものが写真の状態。左がフライで右がテント本体です。なぜ端を合わせないか。それは巻いているうちにずれてくるからです。インナーが皺にならない折り方もあるんですが、説明が複雑なので今回は割愛します。
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b0066893_7293086.jpgEは空気に付いての注意。収納でいらつくのは中に空気が入って膨らんでしまうこと。場合によっては最初からやり直しということになってしまいます。これの対処はまずドアの下部を少し開けておくこと。そしてそのドア部分が手前と奥になる方向でたたみます。上の写真の状態(ドアは上方向)でしばらく放置しておけば中の空気は自然に抜けます。そしてフレームを芯にして巻けばさらに空気を押し出しながら巻くことができます。

b0066893_7295244.jpgステップ4:収納
以前よりは軽量化されているといってもテントはやはり重いもの。安易に持ち上げて腰を痛める人もいるのです。地面に置いて上から収納ケースをかぶせて、転がしてファスナーを閉める。この方法が合理的です。

以上。キャノピーが付いたテントやタープ等、形状が違っても考え方は同じです。そして保管場所は無理な力がかからない、安定した場所にしてください。



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by yattokamedagaya | 2005-10-30 20:47 | Outdoor & Camp | Trackback | Comments(4)
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Commented by TodomatsuHouse at 2005-10-30 22:30
いやぁ、感動です! お見事!!
最近はそうでもないけど、以前はメーカーが「こんなにコンパクトですよ」とアピールするために小さめの収納袋に入れて販売していたので(特にシュラフ)、一度出したら元に戻せなかった…でもないかな (^^ゞ
というわけでワタクシはテントもシュラフも収納袋を別に用意しました。
友人で「同じところを畳んでいると折り目が傷になって防水が切れる」と、一切畳まずに端から袋に押し込んでいるのがいます。それもまたひとつのポリシーだからと尊重して、そこらじゅうに折り目をつけてるという気がしていても何も言わずにいます。
Commented by yattokamedagaya at 2005-10-30 23:24
*まつおさん

コンパクト&軽量はテントと寝袋の重点アピールポイントなので袋は小さくなるんですね。
面倒で収納スペースに余裕があるのだったら無理にたたまない方が良いと思いますよ。
でもお友達の話は300×300×190cm(平均的ドーム)の空間を作るテントを全く同じ場所で折る
ということ自体奇跡なのでは?という気もするのですが、ポリシーは何でも大切ですよね。
コールマンの当時のテント担当マネージャーは「おっぴろげることは誰でもできる。
それよりもたたみ方を覚えてもらいたい」と言ってビデオも作ったようですよ。

この記事を作っている途中で「……何だか仕事してるみたいだな」と思えてきました。
何で休日に他の仕事の合間にこんなことやってんの?
ということでこれはシリーズ化しません。続編はなしですよ。
Commented by okphex at 2005-11-01 10:34
おおー、勉強になります!僕自身はアウトドアの経験は余りないのですが、キャンプ生活にとても興味を持っているので、この記事をぜひ保存させて頂きます!
Commented by yattokamedagaya at 2005-11-01 12:20
*okphexさん

どうぞどうぞ、これは信頼できる情報ですよ。僕にはしては珍しく……。

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